数日後、フリンは息を引き取った。
苦しかったろうに、最期は眠るように穏やかに冷たくなっていた。
フリンのアニマはいつだって俺のそばにいる、とシルマール先生は言った。
母上が亡くなった時にも先生は同じようなことを口にしていたことを思い出す。
——『フリンには優しくしなさい』
俺は母上の言いつけを守れていただろうか。
優しくなんて、なれなかった。母上はこうなることをわかっていただろうか。
『ボク達、危ないところをずっと走ってきたよね。足りないものがあるから、何かを手に入れるためには走らないといけないんだと思ってた』
出来損ないだから、欠落した部分を埋める何かをずっと探し続けていた気がする。
『ずっと一緒だよ、ギュス様」
こぼれ落ちた雫がつくった波紋。ようやく何かが腑に落ちた気がした。
『周りの人たちとの関係を大事にしなさい。そうすれば、皆もあなたとの関わりを大切にしてくれます』
すまん、フリン。
俺はずっと、一人じゃなかったんだな。
今になって、ようやくわかったんだ。
ずっと一緒なんだよな、これからも——
